ビジネスにおいて人気が高まりつつある「電話代行サービス」とは?電話対応には「時間や手間が取られてしまう」というお悩みがつきもの。本来すべきだった業務が遅れてしまったり、集中力が切れてしまったりすると困りますよね。
そのような場合に便利なのが電話代行サービスです。本記事では知っているようで意外と知らない、電話代行サービスの仕組みや種類、メリット・デメリット、業者の選び方を徹底解説します。
電話対応で困っていらっしゃる方はぜひ参考にしてみて下さい。
もくじ
電話代行サービスとは?仕組みや種類をおさらい

電話代行サービスとは、企業や個人にかかってくる電話の対応を代行してもらえるサービスを指します。
サービス利用中に電話がかかってきた場合、専任スタッフが自分の代わりに電話に出て対応を行います。
そしてその後、すぐに用件・担当者の名前・会社名・時間を報告してくれるという仕組みです。プランや業者によってはあらかじめ指定しておいた電話番号に「内線」という形で転送(取次)を行ってくれる場合もあります。
忙しいときに代わりに電話対応をしてもらえるため「電話に出たいが商談中で手が空いていない」といった場合にも便利です。
電話代行サービスの利用事例が多い業種
- 士業事務所
- 不動産関連会社
- 個人事業主、フリーランス
- 中小企業
- ネットショップ
- 病院やクリニック など
電話代行サービスの種類
電話代行サービスは「電話秘書サービス」「電話秘書代行サービス」とも呼ばれますが、そのサービス内容については大きく分けて2つがあります。
- 事務所や店舗の電話対応代行
- コールセンター代行(通販など)
事務所・店舗の電話代行については「かかってきた電話に人が対応して伝言を伝える(または取り次ぐ)」というサービスです。
※本記事ではこちらの電話代行サービスについて解説しています。
コールセンター代行では一次対応だけでなく、商品に関する問い合わせや注文などにも対応しているのが特徴です。また電話代行は会社が行っている場合と、個人(フリーのオペレーター)が業務委託で請け負う場合があります。
2つのサービスについては、同じ電話代行ながら目的が大きく異なる点に注意しましょう。
起業家が電話代行サービスを利用するメリットは?

電話代行サービスは必ず利用しなくてはいけないものではありません。
しかし、手間と時間がかかる電話対応を代行してもらえるため、起業家にとっては大変ありがたいサービスです。
実際に電話代行サービスを利用すると、さまざまなメリットが得られます。
ここでは、電話代行サービスのメリット、そしてデメリットについて解説します。それぞれを踏まえたうえでご自身に必要かどうかを判断してみましょう。
メリット
起業される方が電話代行サービスを利用するメリットは以下のとおりです。
- 業務効率アップにつながる
- 人件費の節約、リスク回避に効果的
- 顧客・クライアントに安心感を与えられる
- 対応内容が記録として残る
- プライバシーを守りながらビジネスができる
業務効率アップにつながる
近年はWEBやチャットツール、AIボットなどでの連絡が一般化しています。しかし急ぎの用事や口頭での連絡が適している用件(イレギュラーな事例の連絡など)については、電話連絡がポピュラーです。
ご自身や従業員が電話対応をする場合、これまで行っていた作業や商談、打ち合わせなどを中断して対応に当たる必要があります。当然集中力はそこで切れてしまいますし、本来注力すべきだった業務が中断されることで効率も下がってしまうでしょう。
電話代行サービスを利用して電話対応を外注すれば、ご自身や従業員はコア業務に集中できるようになります。
対応に費やしていた時間、手間が省略できれば、業務効率や生産性の向上につながるでしょう。また対応後はすぐに通知が来るため、「契約の打診電話がかかってきていたものの気付かず、折り返した時にすでに他社で契約が決まってしまった」といった、ビジネスの機会損失を防ぐ効果もあります。
人件費の節約、リスク回避に効果的
電話対応のために専任スタッフを雇用するとなると、人件費や教育のためのコストが生じます。またせっかくスタッフを育てたとしても、ある日いきなり辞職してしまうリスクがゼロではありません。
電話代行サービスなら、雇用コストよりも低価格で電話対応を依頼できます。教育コストも必要なく、離職リスクも皆無であるため、安心して電話対応を任せられるのです。
顧客・クライアントに安心感を与えられる
電話代行サービスでは専門の研修を受けたオペレーターが対応に当たります。そのため電話の発信元(顧客やクライアント)からの印象も良く、安心感を与えやすくなります。
電話対応の印象が良いと会社・事業主そのものに対する印象もアップしやすいため、のちのビジネスがスムーズになる効果も期待できるでしょう。
対応内容が記録として残る
電話代行サービスを利用すると、かかってきた電話の内容、相手について報告してもらえます。
報告内容はメールや会員サイト、アプリなどの中に記録として残るため、「○○の用件で電話がかかってきたようだが、誰からなのかわからない……」といった困りごとも発生しません。
折り返し漏れなども激減するので確実な対応ができるようになり、先方との信頼関係も築きやすくなります。
プライバシーを守りながらビジネスができる
ご自宅でお仕事をされている個人事業主やフリーランスの場合、連絡先として電話番号を教えるには事業用スマホ、固定電話などを借りるか、プライベートのスマホ番号を教える必要があります。
しかし、いくら仕事相手とはいえ、プライベートの番号を教えることに抵抗がある方も多いのではないでしょうか? またBtoCの業種では、顧客の連絡窓口として電話番号を掲示するケースもあるでしょう(ネットショップや士業事務所などが最たる例です)。
不特定多数に自身のプライベートな電話番号を教えたくないとき、電話代行サービスを利用することでプライバシーを守りながらビジネスを続けられます。しかも電話対応も代わりに行ってくれますので、いたずら電話などを避けつつ、本当に必要な連絡のみにレスポンスを返すことができます。
デメリット
便利な電話代行サービスですが、いくつかのデメリットもあります。
- 専門的な問い合わせにその場で対応できない
- 不在対応ばかりになりがち
- コストがかかる
専門的な問い合わせにその場で対応できない
電話代行サービスでは利用社名にて対応が行われますが、あくまでも一次対応のみを行うサービスであり、専門的な問い合わせにはその場で対応ができません。
顧客が急ぎで問題解決したい場合であっても、報告(連絡)または取次というワンクッションを挟まなくてはならないため、人によってはデメリットに感じるかもしれません。
不在対応ばかりになりがち
電話代行サービスでは「担当者が不在のため折り返しご連絡をいたします」という対応が基本になるため、先方から「いつも担当者が不在だな」という印象を持たれる可能性があります。
不在がちという印象を植え付けたくない場合は、電話の取次まで行ってくれる電話代行サービス、またはプランを利用するとよいでしょう。
コストがかかる
電話代行サービスは月額数千円~数万円の利用料金がかかります。
サービス自体は非常に便利ですが、人によってはこうしたコストが気になる可能性もあるでしょう。
また普段あまり電話でのやり取りを行わない業種・会社の場合、契約したあと「ほとんどサービスを利用していないのに毎月出費が発生する」といったことにもなりかねません。
電話代行サービスの利用を検討される場合は、電話連絡の頻度や重要性を加味したうえで利用の可否を決められることをおすすめします。
電話代行サービスを選ぶ際のポイントは?

電話代行サービスを選ぶときには、次の5つのポイントをチェックしましょう。
- オペレーターの質、応対スキルが高い
- 確認しやすい方法でスピーディーに報告してくれる
- サービスに見合った料金設定をしている
- 必要に応じてサービスをカスタマイズできる
- 審査~利用開始までが早い
①オペレーターの質、応対スキルが高い
電話代行サービスでもっとも重視すべきは「オペレーターの品質」です。
電話口ではお互いの顔が見えない分、言葉遣いや会話の間、相手への配慮の言葉などによって大きく印象が変化します。
言葉遣いが丁寧で相手への配慮ある対応をしてくれるオペレーターであれば、通話相手にも良い印象を持ってもらいやすくなるでしょう。そうなれば自社・自身のイメージアップにもつながります。
②確認しやすい方法でスピーディーに報告してくれる
電話代行サービスでは、かかってきた電話の相手や内容をまとめて報告してくれます。このとき、普段使わないツールで報告をされても、報告が来たときに気が付かなかったり、確認するまでにタイムラグが生じたりしてしまうでしょう。
また、対応の連絡が遅いと結果的に先方への連絡が遅れてしまいます。
メールや会員専用アプリなどの使いやすいツールで即時連絡をしてくれる電話代行サービスなら、まめに確認がしやすいですし、商機を逃しにくくなるでしょう。
③サービスに見合った料金設定をしている
電話代行サービスの利用料金は、業者によって月数千円から数万円までとかなりの幅があります。
となれば「安いほうがいいのでは?」と考えたり「高ければ高いほどサービスの内容も良いのでは」などと思われがちですが、必ず「欲しいサービスが適切な価格で利用できるのか」を検証しましょう。
- 使いたいサービスがプラン料金に含まれているか
- 必要に応じてオプションで機能を追加できるか
- オプション料金を含めた月額費用は予算内に収まるか
- 高額な電話代行サービスの場合、自身に不必要なサービスが含まれていないか
要約すると過不足なく必要な機能が利用できて、かつコストが高すぎないサービスこそが理想というわけです。
業者探しにおいては、まずどんな機能・サービスが必要なのかを書き出してみて、それにマッチする電話代行サービスから比較検討してみることをおすすめいたします。
④必要に応じてサービスをカスタマイズできる
電話代行サービスの中には必要に応じてサービス・機能をカスタマイズできるところも多いです。
オプションで追加できるサービス・機能の例
- 電話内線取次
- FAX番号
- フリーダイヤル
- 報告の電話通知サービス
- 住所貸し(バーチャルオフィス) など
ニーズに応じたカスタマイズを行えばより快適・便利に利用できるでしょう。
⑤審査~利用開始までが早い
電話代行サービスを少しでも早く利用したい場合は、審査から利用開始までの期間が短い業者を選びましょう。業者によっては最短即日で審査完了・利用開始できるところもあります。
特にWEBから申し込みができる電話代行サービスなら、即日利用が可能なケースも多いです。お急ぎの方はぜひ検討してみてください。
電話代行サービスの活用方法は?
最後に、電話代行サービスの具体的な活用方法をご紹介します。
実際に当社では、さまざまな目的で電話代行サービスをご活用いただいております。
- クライアントや一般顧客の受電業務を外注。業務効率化を実現
- 多忙時・不在時の一次対応に活用
- ネットショップのカスタマー窓口として活用
- 迷惑電話対策やプライバシー保護のために活用
小規模~中小企業や個人事業主・フリーランスの方々は人手不足によって電話対応に困っていらっしゃるケースが多く見られます。
手間や時間のかかる一次対応を外注いただくことで、労働力・時間・コストといった社内リソースをより効率的に活用できるようになります。
電話代行サービスでビジネスの効率を上げよう!

本記事では電話代行サービスの仕組みやメリット・デメリット、業者選びのポイントをご紹介してまいりました。
電話対応は思っているよりも時間・労力が必要な業務です。しかも、出てみるまで内容がわからない分、営業電話・勧誘電話やいたずら電話であったときには徒労感が大きく、それが積み重なると大きなストレスにもなります。
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